「手が小さいとギターは不利」は嘘?ギター講師が教える逆転の上達戦略【動画解説付き】

小さい手のギタリストがFコードを押さえている写真

「手が小さいとギターは不利」は嘘?
ギター講師が教える逆転の上達戦略【動画解説付き】

こんにちは!ギターの処方箋TAKAMURAの高村尚平です。

高村尚平

「手が小さいから、ギターは向いていないのかもしれない…」
「コードを押さえようとしても、指が届かなくて心が折れそう…」

もしあなたが今、こんな風に悩んでいるのなら、是非この記事にお付き合いください。なぜなら、その悩み、私も痛いほどよく分かりますし、この記事であなたの悩みを晴らしたいと思っているからです。

何を隠そう、私自身、女性の平均と比べても手が小さいんです。男性の手と並べると、まるで大人と子供の手のように見えてしまうほど。でも、そんな私でも今、こうしてギターを教えることを仕事にできています。

手のサイズをiPad miniと比べている画像

つまり、「手の小ささ」は、ギターの上達と全く関係ない、ということを証明していると思います。それどころか、正しく理解すれば「最強の武器」にすらなり得るのが小さい手なのです!

この記事では、巷の教則本には書かれていない、「手の小さいギタリスト」のためだけの上達戦略を、私自身の経験を交えながら余すことなくお伝えします。読み終える頃には、あなたのコンプレックスは確固たる自信に変わっているはずです。さあ、一緒に逆転劇を始めましょう!

大前提:なぜあなたの悩みは解決しないのか?

まず、あなたに知っておいてほしい、とても重要な前提があります。ここを知らないまま練習を続けると、余計なところで挫折してしまう可能性が非常に高いんです。

世の中の情報は「平均的な手のサイズ」の男性向けにできている

あなたが手に取る教則本や、YouTubeで目にするギター講座。そのほとんどは、誰に向けて作られているかご存知でしょうか?

Youtubeでは多くのギターレッスンが無料提供されています

多くの場合、それらは「成人男性の平均的な手のサイズ」を基準に書かれています。執筆者や解説者も男性が多いですから、これは自然なことかもしれません。

でも、ここに大きな落とし穴があります。それは、私のように手が小さい男性や、女性、お子さんにとっては、その「当たり前」がとてつもなく高い壁になってしまうということです。

いわば、ぶかぶかの大人用グローブで、子供が一生懸命キャッチボールをしようとしているようなもの。これでは、どんなに運動神経が良くても、ボールをうまく掴むことなんてできませんよね。

大人用グローブで子供が野球をすれば、運動神経を活かせません。

ギターの先生でさえ、本当の悩みは分からないかもしれない

ギター教室の先生も、統計的に見れば平均的な手のサイズか、それ以上の人がほとんどです。もちろん、優秀な先生は生徒一人ひとりの個性を考慮して教えてくれますが、それでも「指が届かない」という感覚を、心の底から100%理解するのは難しいかもしれません。

だからこそ、私たち「手の小さいギタリスト」には、私たちだけの特別な戦略が必要不可欠なのです。多数派の常識に自分を合わせるのではなく、自分の特性を活かす道を探すこと。それが上達への唯一の近道だと、私は確信しています。

逆転の発想!手が小さいギタリストが持つ「3つの強み」

「手が小さいとコードが届かない」「指が開かない」…そんなネガティブな情報ばかりが目につきますよね。でも、そういうマイナスな面ではなく、私たち手の小さいギタリストに、強みは無いのでしょうか?

ご安心ください!ちゃんとあります。 しかも、それは手の大きい人には決して真似できない、強力な武器なんです。

強み①:指が素早く動く

想像してみてください。長くて重い棒を振り回すのと、短くて軽い棒を振るのとでは、どちらが素早く動けるでしょうか?答えは明白ですよね。

短い棒の方が長い棒よりも取り回しが良い!

これと全く同じで、指が短いということは、それだけ素早く目的のフレットに到達できるというアドバンテージになるんです。指が長い人は、その分大きく指を曲げたり伸ばしたりする必要がありますが、私たちは「ポン」と置くだけで届いてしまう。これは、速いフレーズを弾く上で絶大な武器になります。

強み②:小回りが利く

指が短く、手が小さいということは、狭いスペースで細かく動くのが得意だということです。ギターの指板という限られた盤面で、チョコマカと指を動かすようなトリッキーなフレーズは、むしろ私たちの独壇場とも言えます。

大振りの動きは苦手でも、細かく正確にポジションを移動する能力は、手の大きい人よりも優れていることが多いんです。これは私自身、長年ギターを弾いてきて強く実感していることです。

強み③:複雑な(入り組んだ)コードに強い

「挫折のF」で知られるFコードも、実は小さな手の方が有利なことがあるのです!

確かに、指を大きく広げるオープンコードの一部は、最初は苦労するかもしれません。でも、逆に指をギュッと凝縮させて押さえるような、複雑なコードはどうでしょうか?

特に、ジャズなどで多用されるテンションコードなどは、指が密集するため、手の大きい人はかえって指が窮屈で押さえにくい、なんてこともよくあります。

その点、私たちは指をキュッとまとめやすいので、入り組んだフォームでもスムーズに押さえることができるんです。

手の大きい人が苦労するポイントが、私たちにとっては強みになる。まさに逆転の発想ですよね。

高村からのワンポイントアドバイス

どうでしょうか。「手が小さい」という事実は、見方を変えればこれだけの強みになるんです。大切なのは、他人と比べて落ち込むことではなく、自分だけの武器を理解し、それを磨き上げること。このマインドセットを持つだけで、あなたのギター練習は劇的に変わりますよ。

【実践編】今日からできる!手の小さい人のための上達戦略

さて、ここからはいよいよ具体的な実践編です。マインドが変わったところで、それを裏付けるテクニックを身につけていきましょう!

より深く理解したい方のために、元になった動画もこちらに置いておきますね。文章と合わせてご覧いただくことで、効果は倍増するはずです。

戦略①:クロマチック練習を「最強の味方」にする方法

ギターを始めると必ず耳にする「クロマチック練習」。半音階を順番に弾いていく、あの地味な練習です。手の大きい人にとっても重要な練習ですが、私たち手の小さいギタリストにとっては、まさに「救世主」とも言える最重要トレーニングになります。

ただ、何も考えずに弾くだけではもったいない。効果を最大化する「あるコツ」があるんです。

それは、「押さえた指を絶対に離さない」こと。

例えば、人差し指で1フレットを押さえたら、次に中指で2フレットを押さえる時も、人差し指は1フレットに置いたままにします。薬指、小指と進む間も、それまでに押さえた指は全て指板上に残しておくのです。こうすることで、指が物理的にストレッチされ、脳が「この幅まで開くんだ」ということを強制的に覚えてくれます。

最初は辛いかもしれませんが、これを毎日続けることで、あなたの指はギターのサイズに最適化されていきます。ローポジションだけでなく、フレット幅が狭くなるハイポジションでも行うことで、指を凝縮させる訓練にもなります。登って下って1セット。まずはこれを毎日1回から始めてみてください。1年後には、見違えるほど指が動くようになっていますよ。

戦略②:「自分流」のコードフォームを見つける勇気

「このコードはこの指で押さえるのが正解です」…教則本にはそう書かれていますよね。でも、その「正解」が、あなたにとっての正解とは限りません。

例えば、初心者の壁として立ちはだかるGコード。薬指・中指・小指で押さえるのが一般的ですが、手の小さい人にとって、薬指と小指を大きく開くこのフォームはかなり辛いものがあります。私も最初は全くできませんでした。

ここで挫折してしまう人が本当に多いんです。でも、考えてみてください。音が正しく鳴っていれば、どんな押さえ方をしたっていいじゃないですか。押さえられないことでギターが嫌いになるくらいなら、自分にとって一番楽な「自分流」のフォームを見つけてしまえば良いのです。

Gコードなら、薬指の代わりに中指を使ってもいいし、小指の代わりに薬指を使ってもいい。SNSなどで「その押さえ方は間違っている!」なんて言う人がいるかもしれませんが、そんな言葉は気にする必要一切ありません。彼らは、あなたの苦しみを本当の意味では知らないのですから。

Gコードの押さえ方はこのように代用することも可能です。

まずは自分流で弾けるようになる。そして、クロマチック練習などで指が柔軟になってきたら、教則本通りのフォームにも挑戦してみる。そうすれば、あなたは複数のフォームを使いこなせる、引き出しの多いギタリストになれるんです。固定観念を捨てて、もっと自由にギターと向き合ってみましょう。

まとめ:あなたの手は、あなただけの最高の武器になる

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。いかがでしたでしょうか。「手が小さい」というコンプレックスが、少しは希望に変わってきたのではないでしょうか?

結局のところ、ギターの上達に手の大きさは関係ありません。大切なのは、自分の特性を正しく理解し、それに合った正しい戦略とマインドで練習を続けることです。

私自身、今ではこの小さな手が、誰にも真似できない私だけの演奏を実現できる「何よりの武器」だと心から思っています。あなたの手も、同じです。それはコンプレックスではなく、あなただけの個性であり、才能の原石なんです。

この記事が、あなたがコンプレックスを乗り越え、自分らしいギター演奏を楽しむための、最初の一歩となることを心から願っています。

一緒に、これからもギターを楽しんでいきましょう!

ギターの処方箋からのお知らせ

ギターの処方箋TAKAMURAでは、私のように手の小さいギタリストさんにも安心して通っていただけるような、一人ひとりに寄り添ったカリキュラムをご用意しています。

「他の教室で悩みを分かってもらえなかった…」「動画を見ても、自分にどう応用すればいいか分からない…」そんなあなたにこそ、ぜひ一度遊びに来ていただきたいと思っています。

お近くに教室がない方向けのオンラインレッスンや、ご自身のペースで学べるオンライン講座(2週間の無料体験版あり)もご用意していますので、お気軽にお問い合わせくださいね。

教室一覧・レッスン詳細はこちら

よくある質問

Q: クロマチック練習を続ければ、本当に指は開くようになりますか?

A: はい、必ず開くようになります。ただし、焦りは禁物です。筋肉や腱が新しい動きに慣れるのには時間が必要です。毎日少しずつでも継続することで、脳が指の可動域を記憶し、徐々にスムーズに開くようになります。数ヶ月、半年と続けるうちに、以前は届かなかったフレットに指が届くようになっている自分に驚くはずですよ。

Q: ショートスケールやミディアムスケールのギターを使った方が良いのでしょうか?

A: それも有効な選択肢の一つです。特に初心者の方や、どうしてもレギュラースケールのギターに身体的なストレスを感じる場合は、スケールが短いギターから始めることで挫折しにくくなります。ただし、最終的にはレギュラースケールのギターも弾きこなせるようになりますので、この記事で紹介したトレーニングと並行して、自分に合った楽器選びをするのが良いでしょう。無理なく「楽しい」と思える環境が一番大切です。

Q: 手が小さい人におすすめの練習曲はありますか?

A: 最初は、指を大きく広げる必要のないパワーコード主体のパンクロックや、ローポジションでのコードストロークが中心のシンプルなポップスなどがおすすめです。例えば、Green Dayの「Basket Case」や、あいみょんさんの「マリーゴールド」などは、比較的押さえやすいコードで構成されています。まずは「1曲弾ききれた!」という成功体験を積むことが、何よりのモチベーションになりますよ。


この記事は2025年9月3日現在の情報に基づいて作成されています。

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