「リズム感がない」は勘違い。
ギター講師が教える、誰でも”ノれる”身体の使い方【動画解説付き】
こんにちは!ギターの処方箋TAKAMURA、代表の高村尚平です。
「せっかくコードを覚えたのに、リズムがヨレて気持ちよく弾けない…」
「昔から”リズム感がない”と言われ続けて、それがコンプレックスになっている…」
もしあなたが今、こんな風に悩んでいるのなら、この記事はきっとあなたのためのものです。その悩み、実は単なる”勘違い”であり、正しい身体の使い方を知らないだけなのかもしれません。
生まれ持った才能は確かに存在します。しかし、ことギター演奏におけるリズム感は、後からいくらでも”鍛える”ことができるんです。そして、その方法は驚くほどシンプル。
この記事では、あなたの長年の悩みを払拭し、「自分もリズムに乗れるんだ!」という確かな自信に変えるための、具体的なステップを徹底解説します。読み終える頃には、音楽を聴くのが、そしてギターを弾くのがもっと楽しくなっているはずですよ。
衝撃の事実:リズムは「腕」で取るな、「〇〇」で取れ!
ギターを弾いていて「自分はリズム感が悪いな…」と感じる人のほとんどは、あるたった一つの、しかし決定的な事実を知りません。
それは…リズムは腕で取るな。足で取れ!ということです。
「え、足?」と思われたかもしれませんね。でも、これがリズム感向上のための最も重要な鍵なんです。
なぜ「腕」ではなく「足」なのか?
考えてみてください。私たちの腕は、手首や肘、指先など、非常に多くの関節があり、とても器用に、自由に動かせます。しかし、その”自由度の高さ”こそが、リズムを不安定にさせる原因にもなるのです。色々なところが暴れてしまうんですね。
それに対して「足」はどうでしょうか。足の動きは、腕に比べてずっとシンプルで、安定しています。私たちが毎日無意識に行っている「歩行」という行為を思い出してください。そこには、常に一定のリズムが存在しますよね。
つまり、私たちの身体の中で、最も安定して一定のリズムを刻むことに長けているパーツ、それが「足」なのです。この体内に眠る最強のリズムマシンを使わない手はありません。
【5ステップ実践編】リズム感を根本から改善するトレーニング
ここからは、あなたの身体に眠るリズム感を呼び覚ますための、具体的な5つのステップをご紹介します。ぜひ、動画と合わせて実践してみてください。
ステップ1:体内メトロノームを起動する(足踏み)
まずはギターを置いて、スマホのメトロノームアプリを用意してください。テンポをBPM=60(1秒に1回鳴る速さ)に設定します。
カッ…カッ…という音に合わせて、まずは右足(または左足)で優しく足踏みをしてみましょう。「イチ、ニ、サン、シ」と等間隔で声に出しながら、メトロノームの音と足が地面に着くタイミングを完璧に一致させることに集中してください。これが、あなたの”体内メトロノーム”の基礎工事になります。
ステップ2:足と腕を同期させる(ダウンストローク)
足踏みが安定したら、ギターを構えます。(弦はミュートしたままでOKです)
ステップ1の足踏みを続けながら、足が地面に着くのと同じタイミングで、腕をストンと振り下ろすダウンピッキングを合わせていきます。ポイントは「力まない」こと。「腕を落としたら、偶然そこに弦があった」くらいの感覚で、重力に任せるのがコツです。
ステップ3:振り子の動きを身体に覚えさせる(空振りアップ)
多くの初心者を混乱させるのがアップストロークです。しかし、難しく考える必要はありません。ダウンで”落とした”腕を、”自然に戻す”だけです。
最初のうちは、アップの時に弦を弾く必要はありません。空振り(カラピッキング)でOKです。足踏みに合わせて「ダウン(弾く)→アップ(空振り)」を繰り返しましょう。腕が常に一定の速度で行き来する”振り子”のような動きを、身体に染み込ませていきます。
ステップ4:アップストロークを当てる
振り子の動きが自然になったら、いよいよ空振りしていたアップストロークを弦に当ててみましょう。ここでも力みは禁物。腕が自然に戻る軌道上で、軽く弦に触れるイメージです。最初は空振っても構いません。足のリズムをキープすることを最優先に、何度も挑戦してみてください。
ステップ5:実践的なストロークに挑戦!
ここまでくれば、もう一息です。実は、どんなに複雑に見えるストロークも、この「ダウンとアップ」の組み合わせでしかありません。つまり、「弾くところ」と「空振りするところ」をコントロールするだけなのです。
例えば、世界で最も有名なストロークパターンの一つを練習してみましょう。足踏みを続け、メトロノームを鳴らしながら、まずはCコード一つだけで構いません。動画のパターンを真似て、弾く・弾かないを意識しながら挑戦してみてください。これができれば、あなたはもう「リズム感がない」とは言えません。
まとめ:「リズム感がない」という思い込みからの卒業
いかがでしたでしょうか。リズム感の正体、それは才能ではなく、正しい身体の使い方にあったのです。
高村からのワンポイントアドバイス
今回のトレーニングの要点をまとめます。
- リズムの司令塔は「腕」ではなく「足」。
- ダウンピッキングは自然に振り下ろす。力まない。
- アップピッキングは自然に戻す軌道から。空振りから始める。
- 複雑なリズムも、基本の振り子運動の中で「当てる/当てない」をコントロールするだけ。
「自分はリズム感がない」という思い込みは、今日で卒業です。今回ご紹介した練習は、あなたのギタリスト人生における、大きな第一歩となるはずです。ぜひ日々の練習に取り入れて、音楽と一体になる楽しさを味わってください。
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この記事は2025年9月6日現在の情報に基づいて作成されています。
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