ギターアンプの謎のツマミを
完全解説!
スタジオで見つけた「謎のツマミ」の正体とは?STANDBY、PRESENCE、RESONANCEの使い方を、ギター初心者でも分かりやすく解説します。
📋 この記事の内容
はじめに:スタジオで見つけた「謎のツマミ」の正体とは?
音楽スタジオに入ると、そこには家の練習用アンプとは全然違う、大きくてカッコいいアンプが置いてありますよね。でも、よく見てみると「あれ?このツマミ、家のアンプにはないなあ…」と思ったことはありませんか?
実は、多くのギタリストが最初に戸惑うのがこの「謎のツマミ」たちなんです。今回は、そんな謎を一緒に解き明かしていきましょう!
練習用アンプと本格アンプの違いって何?
練習用アンプ(小型アンプ)

- サイズ:手で持てるくらい小さい
- 価格:数千円~5万円くらい
- 音量:家でも使える程度
- ツマミ:シンプルで分かりやすい
本格アンプ(大型アンプ)

- サイズ:人の背丈くらい大きい
- 価格:10万円~100万円以上
- 音量:ライブハウスでも使える大音量
- ツマミ:たくさんあって複雑
初心者が迷う「3つの謎のツマミ」
今回は、特に多くの人が「これって何?」と思う3つのツマミについて、ギター初心者でも分かるように説明していきます。
【第1章】STANDBYスイッチ:アンプの「ウォーミングアップ」担当
STANDBYスイッチって何?
STANDBYスイッチは、英語で「待機」という意味です。つまり、「ちょっと待っててね」のスイッチなんです。
なぜSTANDBYスイッチが必要なの?
本格的なアンプの多くには、「真空管(しんくうかん)」という特別な部品が入っています。この真空管は、昔のテレビやラジオにも使われていた、とても歴史のある部品なんです。
真空管の特徴
- 🌡️ 温度が大切:冷たいときは全然働かない
- 🔥 温まると本気:熱くなると素晴らしい音を出す
- ⚠️ デリケート:急に電気を流すと壊れちゃう
STANDBYスイッチの使い方
真空管アンプを使うときは、必ずこの順番を守ってください:
POWERスイッチをON
まず、アンプの電源を入れます。このとき、真空管がゆっくりと温まり始めます。
3~5分待つ
真空管が十分に温まるまで、ちょっと待ちます。この間、アンプは「準備中」の状態です。
STANDBYスイッチをON
真空管が温まったら、いよいよSTANDBYスイッチを押します。これで音が出るようになります!
⚠️ なぜこの順番が大切なの?
もし真空管が冷たいうちに電気を流してしまうと、アンプが壊れてしまう可能性があります。高級なアンプの修理は、とても高額になることが多いので、この順番はとても大切なんです。
【第2章】PRESENCE:音の「キラキラ感」をコントロール
PRESENCEって何の意味?
PRESENCEは英語で「存在感」という意味です。音楽の世界では、「音のキラキラ感」や「音の前に出てくる感じ」をコントロールするツマミのことを言います。
普通のEQ(イコライザー)
PRESENCE
こんなときにPRESENCEが活躍!
【第3章】RESONANCE:低音の「迫力」を調整
RESONANCEって何?
RESONANCEは「共鳴(きょうめい)」という意味です。簡単に言うと、低音の「ズンズン感」や「迫力」をコントロールするツマミです。
PRESENCEとRESONANCEの関係
この2つは、音作りの「仕上げ」を担当する、とても大切なツマミなんです。
上げるとどうなる?
- 低音が太くなる
- 迫力が増す
- ドラムのキックドラムと合わせやすくなる
下げるとどうなる?
- 低音がタイトになる
- すっきりした音になる
- 他の楽器と混ざりやすくなる
🎸 インタラクティブ・アンプシミュレーター
実際にPresenceとResonanceを調整して、音の変化を体験してみましょう!
🎛️ ギターアンプ・シミュレーター
🎯 使い方のコツ
- • まず「再生」ボタンを押して音を出してみましょう
- • Presenceを上げると高音がキラキラします
- • Resonanceを上げると低音に迫力が出ます
- • 極端に上げすぎると音が不自然になるので注意!
- ※環境によっては再生されない可能性があります
💡 Presenceのポイント
- • 0-30%: 音がこもり気味になる
- • 40-60%: 自然でバランスの良い音
- • 70-100%: キラキラした明るい音
- • バンドで埋もれるときは少し上げてみよう
💡 Resonanceのポイント
- • 0-30%: タイトで締まった低音
- • 40-60%: 自然で聞きやすい低音
- • 70-100%: 迫力のある太い低音
- • ドラムと合わせるときは調整が重要
【実践編】スタジオでの音作り手順
アンプの電源を入れる
- POWERスイッチをON
- 3~5分待つ(真空管が温まるまで)
- STANDBYスイッチをON
基本的なEQを調整
- Bass(低音):ドラムに合わせて調整
- Middle(中音):音の芯を作る
- Treble(高音):音の明るさを調整
最終調整
- PRESENCE:音のキラキラ感を調整
- RESONANCE:低音の迫力を調整
バンド全体で音を確認
- 他の楽器と音がぶつからないかチェック
- 必要に応じて微調整
【音作りのコツ】楽曲ジャンル別セッティング
🎸 ロック・ポップス
- Bass:程よく(12時くらい)
- Middle:しっかり(1~2時くらい)
- Treble:明るく(1時くらい)
- PRESENCE:少し上げる
- RESONANCE:ほどほどに
🤘 ヘビーメタル
- Bass:しっかり(1~2時くらい)
- Middle:控えめ(10~11時くらい)
- Treble:シャープに(1~2時くらい)
- PRESENCE:積極的に使う
- RESONANCE:迫力重視で上げる
🎵 ブルース・ジャズ
- Bass:控えめ(10~11時くらい)
- Middle:温かく(12~1時くらい)
- Treble:自然に(11~12時くらい)
- PRESENCE:あまり使わない
- RESONANCE:自然な響きで
【よくある失敗】初心者が陥りがちな落とし穴
❌ 失敗例1:STANDBYの順番を間違える
間違い:いきなりSTANDBYを押す
正解:POWERを入れて待ってからSTANDBY
❌ 失敗例2:PRESENCEを上げすぎる
症状:音がキンキンして耳が痛い
対策:少しずつ調整して、自然な音を心がける
❌ 失敗例3:RESONANCEで低音を上げすぎる
症状:音がもこもこして聞き取りにくい
対策:バンド全体のバランスを考えて調整
まとめ:アンプマスターへの第一歩
今回は、初心者の方が迷いがちな3つのツマミについて詳しく説明しました。
重要なポイントのおさらい
- STANDBY:真空管を守る大切なスイッチ
- PRESENCE:音のキラキラ感をコントロール
- RESONANCE:低音の迫力を調整
これからの音作りに向けて
- 焦らず少しずつ:いきなり完璧を求めず、少しずつ覚えていきましょう
- 耳を鍛える:たくさん聞いて、良い音を覚えましょう
- 実践が大切:スタジオで実際に触って覚えましょう
アンプの音作りは、料理と同じで「レシピ」はあっても、最終的には自分の感覚が大切です。今回説明した基本を覚えたら、あとはたくさん試して、自分だけの「音のレシピ」を見つけてくださいね!
次回スタジオに入ったときは、ぜひ今日覚えた3つのツマミを触ってみてください。きっと、いつもとは違う素晴らしい音に出会えるはずです!
コメント