【9割が知らない】チューニングが微妙にズレる本当の理由|ギター講師直伝3つのコツでギターの音が激変!

ギターを抱えた男性がチューニングメーターを見ながらチューニングしようとしている写真

【9割が知らない】チューニングが微妙にズレる本当の理由|ギター講師直伝3つのコツでギターの音が激変!

こんにちは!
ギターの処方箋TAKAMURA、代表の高村尚平です。

こんな経験、皆さんにも一度はあるんじゃないでしょうか?

ギターのチューニングをしていて、「あれ、合わないな…」と思ったら隣の弦のペグを回してしまっていたり。「もう少しかな?」と回しすぎて「バチンッ!」と弦が切れ、心臓が止まりそうになったり。何度やってもメーターの針が真ん中で止まってくれず、「あーもう面倒くさい!」と、ついには投げ出してしまったり…。

誰にだって、一度はありますよね。ですが、もし今あなたがドキッとしたのなら、少しだけ耳の痛いお話をしなければなりません。

実はその「自己流のなんとなくチューニング」、あなたのギター人生を、知らず知らずのうちに大きく損させている可能性が非常に高いのです。

でも、ご安心ください。この記事を最後まで読んでいただければ、「なぜ、あんなにチューニングが合わなかったのか」その本当の理由が分かり、誰でもスピーディで正確に、もう二度と弦を切る心配なくチューニングができる”3つの鉄則”が身につきます。

もう、チューニングでイライラしたり、挫折したりするのは今日で終わりにしましょう。それでは、あなたの一生の財産となる「プロのチューニング術」を身につける冒険へ、一緒に出発しましょう!

1. なぜプロはあれほどチューニングにこだわるのか?放置が招く”4つの悲劇”

まず、私がなぜこれほどチューニングについて熱く語るのか。それは、チューニングができていないと、本当に恐ろしいことが起きてしまうからです。

具体的には、以下の”4つの悲劇”があなたを待ち受けています。

  1. 知らないうちに耳が「音痴」になってしまう
    これが最も怖い悲劇です。狂った音程のギターを弾き続けていると、あなたの脳は、その間違った音を「正しい音」だと勘違いして記憶してしまいます。これでは、どれだけ練習しても上達はおろか、音楽を楽しむことすら難しくなってしまいます。
  2. ギター本来の美しい響きが台無しになる
    ギター特有の色気のある音、ジャラーンと鳴らした時の、あの鳥肌が立つほど気持ちいいハーモニー。これらはすべて、正確なチューニングの上でしか成り立ちません。チューニングがズレていると、魅力は半減どころか、ただの「騒音」になってしまう可能性すらあるのです。
  3. バンドメンバーや聴いている人を不快にさせる
    自分では気持ちよく弾いているつもりでも、周りからすれば、不協和音を聴かされ続けている状態です。これでは、一緒に演奏する仲間を不快にさせてしまったり、お客さんをガッカリさせたりすることに繋がりかねません。
  4. あなたの上達がストップしてしまう
    耳が悪くなり、弾いていても気持ちよくない。これではギターを弾く楽しさも半減し、練習へのモチベーションも下がってしまいます。結果として、あなたの上達を大きく阻害してしまうのです。

チューニングは、ギタリストとしての最低限のマナーであり、上達への揺るぎない第一歩なのです。せっかくギターを始めたのですから、今すぐ正しいチューニングをマスターして、気持ちのいい音で、思いっきり音楽を楽しんでいきましょう!

2. 実践前の準備編:あなたの”相棒(ギター)”と”武器(チューナー)”を知ろう

さあ、いよいよ実践…と行きたいところですが、その前に、ご自身の「相棒」と「武器」について少しだけ知っておきましょう。これを理解するだけで、チューニングの効率は格段に上がりますよ。

相棒を知る:ヘッドのタイプはどっち?

まずはご自身のギターのヘッド(先端部分)を見てください。ペグ(糸巻き)の並び方は、大きく分けて2種類あります。

  • 6連ペグ
    ペグが片側に6つ直線的に並んだタイプ。フェンダー社のストラトキャスターやテレキャスターなど、多くのエレキギターで採用されています。基本的に、ペグはすべて同じ方向(反時計回り)に回すと音が高くなります。
  • 3連ペグ
    ペグが両側に3つずつ配置されたタイプ。ギブソン社のレスポールや、ほとんどのアコースティックギターがこの形式です。こちらは少し注意が必要で、構えた時に上側にある弦(6・5・4弦)は反時計回り、下側にある弦(3・2・1弦)は時計回りに回すと音が高くなります。

どちらのタイプも、まずは「どちらに回せば音が高くなるか」だけを最初に覚えておけばOKです。自分のギターで一度、音を出しながらゆっくり回して確認してみてくださいね。

武器を選ぶ:最初は「クリップチューナー」がおすすめ!

もちろんスマホのアプリでもチューニングは可能ですが、ギターを始めたばかりの方には、ヘッドに直接取り付けて弦の振動を拾ってくれる「クリップ式チューナー」を強くおすすめします。周りの音に影響されず、手軽で、非常に正確だからです。

ちなみに、私が長年愛用しているのは、TC Electronic社の「PolyTune Clip」というチューナーです。余談ですが、私は昔、このTC Electronic社でお仕事をしていました。このPolyTuneが日本に初めて上陸した時、全弦を一度に鳴らすだけでチューニング状況がわかる画期的な機能に、それはもう感動したものです。全国の楽器店でセミナーを行いましたが、体験した皆さん、本当に驚かれていましたね。

TC Electronic PolyTune Clip

TC Electronic PolyTune Clip

全弦同時チューニングが可能な革新的モデル。ライブの曲間など、素早いチューニングが求められる場面で圧倒的なパフォーマンスを発揮します。

もちろん、ここまでの多機能は不要という方には、同じメーカーの「UniTune Clip」というシンプルなモデルもあります。どちらも非常に高性能なので、チューナー選びに迷ったら、ぜひ候補に入れてみてください。

TC Electronic UniTune Clip

TC Electronic UniTune Clip

PolyTuneから多弦チューニング機能を省いたシンプルモデル。超高精度なストロボモードは健在で、プロも納得の精度を誇ります。

3. 【動画で完璧マスター】プロの精度を手に入れる!チューニング”3つの鉄則”

お待たせしました!ここからがこの記事の核心です。誰でも、今日からプロレベルの精度でチューニングができるようになる、“3つの鉄則”を伝授します。まずは、元となったこちらの動画で全体の流れを掴んでみてください。

いかがでしたでしょうか。それでは、動画の内容をさらに深く、一つひとつの鉄則に込められた「理由」と共に解説していきます。

鉄則①:音は必ず「下から上へ」合わせるべし!

チューニングをしていて、うっかり音を高くしすぎてしまった時、あなたはどうしていますか?多くの人が、ほんの少しだけペグを「緩める方向」に戻して、針を真ん中に合わせようとします。実は、これが一番やってはいけないNG行動なのです。

なぜなら、ペグの内部にあるギアには、必ず「遊び」と呼ばれるわずかな隙間があります。緩める方向でチューニングを終えてしまうと、この「遊び」が原因で、弾いているうちに弦がさらに緩み、すぐに音程が狂ってしまうのです。

【正しい手順】
もし音が高くなりすぎたら、面倒でも、合わせたい音よりもわざと低い音まで一旦下げてから、改めて「締める方向(音を上げる方向)」にゆっくりとペグを回し、針が真ん中にピタッと来たところで止めてください。「下から上へ、キュッと締める」イメージです。これを徹底するだけで、チューニングの安定感は劇的に変わります。

鉄則②:チューニングは「最低2周」を常識とすべし!

6弦から1弦まで、すべて完璧に合わせた!はい、おしまい。…これも、実は落とし穴です。

ギターのネックには、すべての弦の張力(引っ張る力)がかかっています。その合計は、なんと50kg以上にもなるんです。ネックは、その絶妙な力のバランスの上で成り立っています。

つまり、あなたが5弦や4弦をチューニングしている間に、最初に合わせた6弦にかかる力のバランスも微妙に変化しているのです。そのため、1周終わった段階で6弦をもう一度鳴らしてみると、ほぼ確実に少しズレています。

【正しい手順】
6弦から1弦まで合わせたら、それで終わりにするのではなく、必ずもう一度6弦からチェックしてください。特に、弦を交換した直後や、弦を緩めて保管していた場合は、弦が元の状態に戻ろうとする力が働くため、3周、4周と繰り返して、ようやく安定することもあります。「チューニングは2周以上やるのが当たり前」と覚えておきましょう。

鉄則③:ピッキングは「一音入魂」で行うべし!

チューナーの針を合わせようと、同じ弦を何度も「ペチペチペチッ!」と細かく弾き続けていませんか?これも、正確なチューニングを妨げる原因になります。

弦というのは、ピッキングした直後(アタック時)のほんの一瞬だけ、本来の音程よりもわずかにシャープ(高く)なります。その後、すぐに正しい音程に落ち着き、徐々に音が減衰していくのです。

何度も細かくピッキングを繰り返すと、チューナーは常にこの「上ずったアタック音」だけを拾い続けることになります。その結果、自分では真ん中に合わせたつもりでも、実際には少しだけ低い音程でチューニングしてしまうことになるのです。

【正しい手順】
弦を弾いたら、慌てず「ポーン…」と音が伸びるのを待ち、その安定した音程をチューナーが拾っているのを確認しながら、ゆっくりペグを回してください。音が小さくなってきたら、もう一度、同じように「ポーン」と弾く。このゆったりとしたリズムが、最も正確なチューニングを生み出します。

4. ギタリストあるある!チューニング”3大トラブル”完全解決マニュアル

3つの鉄則をマスターすれば、あなたのチューニングはもうプロレベル。ですが、ここではさらに一歩踏み込んで、多くのギタリストが経験する「あるあるトラブル」とその解決法をお教えします!

トラブル①:「ピキッ!」心臓に悪いあの音の正体と裏技

ペグを回していると、突然「ピキッ!」とか「カキン!」という金属音が鳴って、心臓が縮み上がる思いをしたことはありませんか?「うわ、弦が切れる!?」と焦ってしまいますが、ご安心を。あれは弦が切れる音ではありません。

あの音の正体は、ヘッドの付け根にある「ナット」というパーツの溝に、弦が一時的に引っかかり、それが解放された時の音なのです。特に、ペグに向かって角度がつきやすい3弦や4弦で鳴りやすい現象です。

【裏技】
もしこの音が頻繁に鳴って気になる場合は、鉛筆(シャーペンでも可)の芯で、ナットの溝を少しなぞってあげてください。鉛筆の芯に含まれる黒鉛が潤滑剤の役割を果たし、弦の滑りが良くなって、引っかかりが劇的に改善されます。ぜひ試してみてください。

トラブル②:「さっき合わせたのに…」すぐ狂うギターの謎

特にストラトキャスターなどに搭載されている「トレモロ・ブリッジ」付きのギターで起こりがちな現象です。このタイプのブリッジは、すべての弦の張力と、ボディ裏のスプリング(バネ)の力でバランスを取っています。いわば、巨大なシーソーのような状態です。

そのため、1本の弦の張力を変える(チューニングする)と、シーソーが傾き、他のすべての弦の音程に影響が出てしまうのです。これはギターの構造上の特性であり、故障ではありません。

【解決法】
解決法はただ一つ。鉄則②で述べたように、「何度もチューニングを繰り返す」ことです。このタイプのギターは、3~4周繰り返すことで、ようやく全体のバランスが取れる、と心得ておきましょう。付き合うのが少し大変なギターですが、その分、この構造でしか出せない独特な良い音がするんですよ。

トラブル③:「完璧なはずなのに…」バンドでなぜか音が合わない悲劇

自宅で完璧にチューニングしたはずなのに、いざバンドで合わせてみると、なぜか自分のギターだけ微妙に気持ち悪い…。これは本当に盲点なのですが、原因は「基準ピッチ」の違いかもしれません。

チューナーのディスプレイをよく見てください。「440Hz」という表示はありませんか?これは「A(ラ)の音を440ヘルツの周波数に合わせますよ」という世界基準の設定です。しかし、この数値は多くのチューナーで変更が可能です(441Hz、442Hzなど)。

何かの拍子に、意図せずこの設定ボタンに触れてしまい、自分だけ「441Hz」でチューニングしてしまっている…。バンド内でこの悲劇を起こさないためにも、チューニングを始める前には、必ず基準ピッチが「440Hz」になっているかを確認する習慣をつけましょう。

高村からのワンポイントアドバイス

基準ピッチは奥が深く、オーケストラでは442Hzが一般的だったり、楽曲の雰囲気に合わせてあえて少し下げたりと、プロの世界では意図的に変更することもあります。しかし、まずは「世界の基本は440Hz」と覚えておけば、まず間違いありません!

5. まとめ:チューニングは”作業”ではなく、ギターとの”対話”の時間

お疲れ様でした!それでは、今日のまとめです。プロレベルのチューニングを身につけるための”3つの鉄則”、もう覚えましたね?

  1. 音は必ず「下から上へ」合わせる
  2. チューニングは「最低2周」チェックする
  3. ピッキングは焦らず「一音入魂」で

この3つを守るだけで、あなたのチューニングは劇的に早く、そして正確になります。

チューニングは、決して面倒な”作業”ではありません。それは、その日のギターのコンディションを感じ取り、最高の音を出すための準備をする、あなたの愛器との大切な”対話”の時間です。

毎回気持ちのいい音で練習を始められれば、ギターはもっともっと楽しくなりますし、あなたの上達も間違いなく加速します。

この記事が、あなたのギターライフをより豊かなものにする、小さなきっかけになることを心から願っています!

(この記事の内容は、動画でさらに詳しく、実践的に学ぶことができます。まだの方はぜひご覧ください!)


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