【後悔しない】プロが教えるギター教室の選び方
良い教室・悪い教室の“決定的”な違いとは?

「よし、ギターを始めよう!」
そう決意したあなたが、次に思い浮かべるのは「ギター教室」の存在ではないでしょうか?
楽器を買ったはいいものの、何から手をつけていいか分からない…。独学で始めてみたけど、変なクセがついて後で苦労するのは絶対に避けたい…。そう考えるのは、至極当然のことです。私自身、何か新しいことを学ぶなら、まずその道のプロを探します。
最初の一歩を正しく踏み出すことが、挫折せずに上達するための何よりの近道です。
しかし、ここで大きな壁が立ちはだかります。
「一体、どのギター教室を選べばいいんだろう?」
スマホで検索すれば、星の数ほどのギター教室が見つかります。近所に良さそうな教室がない…と悩む方もいるかもしれません。
このページに辿り着いたあなたは、きっとそんな悩みを抱えているはず。でも、ご安心ください。この記事を読み終える頃には、あなたにとって最高のギター教室を見抜く”目”が養われています。
こんにちは!「ギターの処方箋TAKAMURA」代表の高村尚平です。これまでセミナーやクリニックで3,000名以上、ギターの処方箋TAKAMURAのレッスンだけでも400名以上のギタリストを育て、プロも輩出してきました。
そんな「教えるプロ」である私が、あなたのギター教室選びの不安を、”確信”に変えるお手伝いをさせていただきます!
発想の転換!「良い教室」より「悪い教室」を知るのが近道なワケ
さて、本題に入りましょう。どうすれば良い教室を見つけられるのか?
ここで、少しだけ視点を変えてみませんか?
いきなり「最高の教室」を探そうとすると、情報が多すぎて迷ってしまいます。そこで私が提案したいのは、「絶対に選んではいけない悪い教室」の特徴から知る、というアプローチです。
いわば、地雷を避けるためのマップを手に入れるようなものです。危険な選択肢を最初から除外できれば、おのずと安全で素晴らしい道が残るという算段です!
これから挙げる特徴に当てはまる教室は、残念ながらあなたの貴重な時間とお金を無駄にしてしまう可能性が非常に高いです。私の教室にも、他の教室で傷つき、さまよった末に「逃げ込んできた」という生徒さんが後を絶ちません。あなたには、そんな遠回りをしてほしくないので、ちょっと教室業界を敵に回してしまうかも…と一抹の不安を残しながらも、この記事を書くことを決意した次第です。
こんな教室は絶対に避けろ!プロが見抜く“ヤバい”教室の特徴3選
特徴1:「今日、何やりたい?」が口癖の”丸投げ”カリキュラム
「あなたの好きな曲がすぐに弾けるようになります!」
一見すると、とても魅力的ですよね。自分の憧れのあの曲が弾けるなんて、夢のようです。しかし、この言葉の裏には、プロとしてあるまじき怠慢が隠れているケースが非常に多いのです。
想像してみてください。レッスンの日、あなたが教室のドアを開けると、講師がニッコリとしてこう言います。
「〇〇さん、こんにちは。で、今日何やりたいですか?」
……え? と思いませんか?
これは、生徒さんの自主性を尊重しているのではなく、ただの”準備不足”であり”責任放棄”です。講師側は何も準備する必要がないので非常にラクですが、生徒側にとっては地獄そのものです。
そもそもギターを始めたばかりの初心者が、「今、自分に何が必要か」なんて分かるはずがありません。その時の気分で「あの曲が弾きたいです」と言ったところで、その曲が今の自分のレベルに合っているのか、どんな技術が必要なのかも判断できないでしょう。
結果、無謀なレベルの曲に挑戦させられ、弾けない自分を責め、やがてギター自体が嫌いになってしまう…。これが、”丸投げ”カリキュラムが引き起こす最悪のシナリオです。
本来、上達とは家を建てるようなもの。しっかりとした基礎工事(基礎練習)の上に、柱を立て(コードやスケールを覚え)、壁を作り(曲を練習する)、これらを繰り返し、熟してきたところで憧れの曲にチャレンジする(屋根を乗せる)フェーズに入り、ようやく家が完成するのです。いきなり屋根から作ろうとするような無茶をさせるのは、教育ではありません。

特徴2:「プロが直接指導!」に潜む、教える気ゼロの”腰掛け”講師
「現役プロギタリストがマンツーマンで指導!」
これもまた、多くの人が「おっ!」と惹かれてしまう魔法の言葉です。確かに、演奏のプロから学べるのは安心感がありますよね。しかし、ここで冷静に考えてみてください。
「演奏のプロ」であることと、「教えるプロ」であることは、全くの別物です。
悲しい現実ですが、ミュージシャン業の”腰掛け”として、アルバイト感覚で講師をしている人が相当数いるのは事実です。彼らにとってレッスンは、次のライブまでの”つなぎ”でしかなく、生徒の上達に本気でコミットする気はありません。
こういう講師は、自分の超絶テクニックをこれでもかと見せつけてくるか、変に出し惜しみしてきます。
最初のうちは「うわー、すげぇ!この先生みたいになりたい!」と感動するかもしれませんし、ミステリアスな魅力に惹かれるかもしれません。しかし、数ヶ月も経てば気づくはずです。
「先生の演奏や雰囲気はすごいけど、自分は一向に上手くならない…」と。
それは当然です。なぜなら、彼らの興味は「自分の演奏」や「自分の見せ方」にしかなく、「生徒をどうすれば上達させられるか」という視点が欠落しているからです。あなたは、講師のスーパープレイを鑑賞しにお金を払っているのではありませんよね? あなたがギターを弾けるようになるために、時間とお金を投資しているはずです。
「プロギタリスト」という肩書きだけに惑わされず、その人が「教えるプロ」としての情熱やスキルを持っているかどうかを、見極める必要があります。

では、具体的にどんな教室を避けるべきなのか。私の経験から導き出した「悪い教室」の典型的な3つのパターンを、包み隠さずお話しします。
特徴3:生徒に興味なし!レッスンが苦痛になる”マニュアル”講師
最後にもう一つ。これは、講師の人間性の問題です。
ギター講師は講師である前に一人の人間であり、生徒であるあなたも、生徒である前に一人の人間です。レッスンとは、突き詰めれば人間と人間のコミュニケーションの場に他なりません。
しかし、中には「講師」という”役割”に徹しようとするあまり、生徒の心に寄り添えない講師がいます。初めてのレッスン、誰だって緊張するし、不安でいっぱいです。そんな時、あなたの好きな音楽の話や、ギターを始めようと思ったきっかけなど、たわいもない雑談から入ってくれるだけで、どれほど心がほぐれることでしょう。
こうした「アイスブレイク」を一切挟まず、いきなり「はい、じゃあテキストの5ページを開いてください」と本題から入ってしまう…。これは、生徒が本来持っているポテンシャルに蓋をしてしまう、非常にもったいない行為です。
講師があなた自身に興味を持ってくれないと、レッスンはどんどん無機質なものになり、教室へ向かう足取りも重くなってしまいます。あなたという人間に興味を持ち、二人三脚でゴールを目指してくれる。そんなパートナーのような存在でなければ、レッスンは続きません。
- ✔ カリキュラムがなく、その場しのぎのレッスンをする。
- ✔ 「演奏が上手いだけ」で、教える情熱やスキルがない。
- ✔ 生徒の人間性に興味がなく、コミュニケーションが一方的。
では「本当に良いギター教室」とは?3つの絶対条件

さて、地雷原のマップは手に入りました(笑)これで、大きく道を踏み外すことはないでしょう。
では次に、いよいよ「本当に良い教室」とはどんな場所なのか、その絶対条件をお話しします。これは、先ほど挙げた「悪い教室」のちょうど裏返しになります。
条件1:あなたの成長をデザインする「ロードマップ」がある
良い教室には、生徒一人ひとりに合わせた、明確な上達へのロードマップ(カリキュラム)が存在します。それは、画一的なものではありません。あなたの現在のレベル、目標、好きな音楽のジャンル、練習に使える時間などを丁寧にヒアリングした上で、「あなただけの地図」を作ってくれるイメージです。
「3ヶ月後には、この曲を弾けるようになりましょう。そのために、今月はこの基礎練習とこのコードを覚えます」
このように、具体的で実現可能な小さなゴールをいくつも設定し、一歩ずつ着実にステップアップさせてくれます。これがあるからこそ、生徒は迷うことなく練習に集中でき、「気づいたら、こんなに弾けるようになっていた!」という成長の喜びを実感できるのです。
条件2:「演奏のプロ」ではなく「教えるプロ」がいる
先ほども述べましたが、これは本当に重要なポイントです。「教えるプロ」は、常に生徒の成長を第一に考えています。
- なぜ、ここでつまずいているのか? その原因を的確に分析する力。
- どう伝えれば、理解してもらえるか? 専門用語をかみ砕き、様々な例え話で説明する力。
- どうすれば、モチベーションを維持できるか? 生徒の小さな成功を見つけて褒め、励ます力。
これらは、単にギターが上手いだけでは決して身につかない、専門的なスキルです。私の教室では、レッスンをガソリン・スタンドならぬ「モチベーション・スタンド」と呼んでいます。レッスンに来るたびに、やる気というガソリンが満タンになる。そんな場所を提供してくれるのが、「教えるプロ」なのです。
条件3:あなたを”人間”として見てくれる
良い講師は、あなたのことを「生徒」としてだけでなく、一人の「人間」としてリスペクトし、深く興味を持つことができます。
仕事や学校での出来事、最近ハマっていること、悩み…。そんな何気ない会話の中から、あなたの個性や価値観を理解し、それをレッスンに活かしてくれます。例えば、「最近お仕事が忙しそうだから、今週は少しリラックスできるような練習にしましょうか」といった配慮も、あなたへの興味がなければ生まれません。
信頼できるパートナーとの対話の場。
レッスンがそんな温かい空間になれば、ギターの上達はもちろんのこと、あなたの人生そのものが豊かになっていくはずです!
後悔しない教室選び・さらに深掘りする3つの視点
さて、良い教室の条件が分かっていただけたと思います。ここではさらに一歩踏み込んで、より具体的に、あなたが最高の選択をするための3つの視点をお伝えします。
「近いから」で選ぶのが一番危険な理由【コスパ最悪です】

「もちろん、家に近い方が便利だし…」
その気持ちは痛いほど分かります。しかし、断言します。安易に「距離」だけで教室を選ぶのは、最も避けるべき選択です。
考えてみてください。仮に、月謝1万円で近所の教室に通ったとします。しかし、そこが先ほど挙げたような「悪い教室」で、1年経っても全く上達しなかったとしたら…? あなたは12万円と、1年という二度と戻らない貴重な時間をドブに捨てることになってしまいます。これは、コストパフォーマンスとして最悪ですよね…。
逆に、少し遠くても、最高のレッスンが受けられる教室ならどうでしょう?
交通費と時間はかかりますが、毎回のレッスンで確実に成長を実感でき、1年後には見違えるほど上達している。これは、未来の自分への最高の投資です。結果的に、こちらの方が断然”安くつく”のです。
手前味噌で大変恐縮ですが、私の「ギターの処方箋TAKAMURA」には、神奈川県内はもちろん、他県から新幹線や車で、片道3時間以上かけて通ってくださる生徒さんもいらっしゃいます。なぜ、そこまでしてくれるのか? それは、「地元の教室よりも、ここで学ぶ価値がある」と信じてくれているからです。
そういった生徒さん達は、今ではギターが人生の支えとなり、毎日が輝いていると話してくれます。それほどの変化は、人生において何物にも代えがたい貴重な宝物です。「近いから」という妥協で、その可能性を潰してしまうのは、本当にもったいないと思いませんか?
体験レッスンで絶対に見るべきポイント
気になる教室が見つかったら、必ず体験レッスンを受けましょう。その際、ただギターを教わるだけでなく、以下のポイントを”探偵”のような目線でチェックしてください。
- ✔ あなたの話を聞いてくれるか?:あなたの目標や悩みを、真剣な眼差しで聞いてくれるか。質問の時間は十分にありましたか?
- ✔ 今後の見通しを示してくれるか?:「もし入会したら、こんな流れで進めていきますよ」という具体的なロードマップを少しでも見せてくれたか?
- ✔ 講師の言葉は分かりやすいか?:専門用語を並べるのではなく、あなたのレベルに合わせて言葉を選んでくれているか。
- ✔ 教室の環境は快適か?:講師が最高のパフォーマンスを発揮できる、教えることに特化した環境が整っているか。(アンプ、音源、資料などがすぐ使える状態か)
- ✔ そして何より、楽しかったか?:理屈抜きに「この先生と一緒なら、頑張れそう!」と心が動いたか。
ギターの上手さだけを見てはいけません。あなたという人間と、講師という人間との相性、つまりシンパシーを感じられるかどうかが、何よりも重要なのです。
ギター教室は”コミュニティ”。人生を変える出会いの場になる

最後に、少し大きな別の角度からお話をさせてください。
ギター教室は、単にギターの技術を学ぶだけの場所ではありません。そこは、あなたにとっての”サードプレイス”、つまり家でも職場でもない、第三の居場所になる可能性を秘めています。
教室の理念や講師の人柄に惹かれて集まった人々は、不思議と同じような価値観や波長を持っていることが多いものです。ギターという共通の趣味を通じて、年齢や職業を超えた仲間ができる。発表会やイベントで一緒に演奏する喜びを分かち合う。そんな経験は、あなたの人生をどれほど豊かに彩ってくれることでしょう。
ギターが上達する喜びと、信頼できる仲間との出会い。この2つが揃った時、それは単なる趣味を超え、あなたの生きる活力、人生のクオリティ(QOL)を劇的に向上させる力になります。
だからこそ、教室選びは絶対に妥協してはいけないのです。あなたがこれから所属する”コミュニティ”を選ぶ、人生レベルの一大イベントだと捉えて、真剣に、そして楽しんで選んでほしいと思います!
まとめ:最高のギターライフは「最高の教室選び」から始まる
ここまで、本当に長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました!
ギター教室選びは、あなたのこれからのギターライフ、ひいては人生の豊かさを左右する、非常に重要な決断だと私は思っています。なぜなら、私自身がギター教室選びによって人生が変わったら一人だから。あの日、あの教室の門を叩かなかったら、私の人生は全く別のものになっていたことでしょう。ということで、この記事でお伝えしたかった要点を、最後にもう一度まとめます。
- 👍 「悪い教室」の特徴を知って、地雷を避ける。(丸投げ、腰掛け、マニュアル講師はNG!)
- 👍 「教えるプロ」による「あなただけのロードマップ」がある教室を選ぶ。
- 👍 「近い」という理由だけで選ばない。少し遠くても、成長できるならそれが最高のコスパ。
- 👍 体験レッスンで「人」と「相性」をしっかり見極める。
- 👍 人生を豊かにする「コミュニティ」としての価値も考える。
私たち「ギターの処方箋TAKAMURA」も、これらの要素を最大限に重視し、「正しい内容と正しいステップを笑顔溢れる環境で」をテーマに、日々レッスンを行っています。まだ至らない点もありますが、選んでくれた方々の人生に良い変化をもたらせる場所であるよう、これからも努力を続けてまいります!
もちろん、私の教室以外にも、日本全国には素晴らしい理念を持った先生方がたくさんいらっしゃいます。
ぜひこの記事を参考に、色々な教室のホームページを見たり、可能であれば実際に足を運んでみてください。そして、あなたの心が「ここだ!」と共鳴する、最高のパートナーを見つけてくださいね!
あなたのギターライフが、最高に輝かしいものになることを、心からお祈りしています!
この記事を書いた人

神奈川県出身。中学時代にギターの魅力にドップリはまり、今日までギター一筋で活動中、音響メーカーのギタークリニシャン、セミナー講師に従事した後、2011年、自身のブログ読者やセミナー受講者からの熱い要望を受け、地元湘南・藤沢にギター教室「ギターの処方箋TAKAMURA」を開校。「正しい内容と正しいステップを笑顔溢れる環境で」をモットーに、現在までに400名以上を指導し、プロも輩出している。またギター系ライターとして活動中。
\是非一度遊びにきてくださいね/
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