変則パワーコードで音楽に魔法をかけよう!ギター上達の秘密テクニック6選
ギタリスト必見! 普通のパワーコードに飽きた方へ。たった一つの音を変えるだけで、あなたの演奏が劇的に変わる6つの変則パワーコードを徹底解説します。ASIAN KUNG-FU GENERATION、ONE OK ROCK、Foo Fightersも使っている秘密のテクニックを今すぐマスターしよう!
こんにちは!今日はギターの「変則パワーコード」について、楽しくお話ししていきます。
普通のパワーコードって、ルート音(根っこの音)に5度の音を足したシンプルなコードですよね。でも実は、ちょっとした工夫で全然違う表情を作ることができるんです!
今回は、音楽理論が苦手な人でも分かるように、Ab(ラ♭)を例にして6つの変則パワーコードをご紹介します。きっとあなたの演奏に新しい色を加えてくれるはずです!
1. Ab aug(no3rd) – 柔らかさをプラス

最初にご紹介するのは「オーギュメント(aug)から3度を抜いた」コードです。
直接的ではなくクッションを挟んだような柔らかさを演出できます
- A5からG#5に移る時(またはその逆)に、G#5をこの形に変えると自然な流れになります
- 普通のコード進行より「やわらかい」印象を作りたい時にピッタリです
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「リライト」のサビ部分で、A5→G#aug(no3rd)という進行が使われています。聴いてみると、この微妙な変化が楽曲に絶妙な味わいを与えているのが分かりますよ!
ASIAN KUNG-FU GENERATION「リライト」を聴く2. Ab ♭5(no3rd) – ダークで緊張感のある演出

続いては「フラット5から3度を抜いた」コード。これはかなり特別な響きを持っています。
正直言って、ちょっと不気味で緊張感のある音です。まるでホラー映画のBGMのような、ゾクッとする感じがします。
- ホラーっぽい演出をしたい時
- 不安やダークな雰囲気を作りたい時
- 楽曲にスパイスを効かせたい時
Black Sabbathの代表曲では、G(b5,no 3)をアルペジオで弾いています。あの独特の重くて暗い雰囲気は、まさにこのコードの魔力ですね。
また、ONE OK ROCKの「Never Let This Go」でも、Eb5→B5→F#5→C#5の進行でから冒頭のEb5に戻る時、部分的にD5(b5th)を巧妙に入れることで緊張感を演出しています。
Black Sabbath を聴く ONE OK ROCK「Never Let This Go」を聴く3. Ab sus または D♭5/Ab – より低く、より重く

これは少し上級者向けのテクニックです!
実際にはE2より低い音を弾いていないのに、耳にはもっと低く聞こえる不思議なコードです。まるで音楽の錯覚マジックみたい!
私たちの耳は賢くて、2つの音から「隠れた低い音」を想像で補ってしまうんです。例えば、Ab2とD#3を聞くと、脳が自動的に「あ、これはD#2がルートのコードだな」と判断してくれるんですね。
- スタンダードチューニングのまま、もっと低い音が欲しい時
- 重厚感を出したいけど、チューニングは変えたくない時
スタンダードチューニングでチューニングを変えたくまではないけどE2より低い音を出したいと思ったことはないでしょうか?
このパワーコードのルート音から更に低い5度の音を足すと、普通のルート音と5度だけのパワーコードよりもより一層低く聞こえる音を出すことができます。例えばこのAb susまたはD#5/Abは実際にはルート音となるD#2を弾いてはいませんが、Ab2とD#3がD#2をルート音としたパワーコードを構成する3音のうちの2音を含んでいるため、聴覚上ではほぼ差異のない音として捉えてしまうのです。
この図ではAb2,D#3にAb3を足していますが、Ab3をメジャー3rdやマイナー3rdにすることで、より低い音のCmajor,Cminorなどをスタンダードチューニングで弾くことももちろん可能です!
ちなみにPIXIESの「Magdalena」では、冒頭でブリッジミュートをかけながらGsusまたはC5/Gを弾いています。ちなみに、金属音のようなパートは、エフェクターでコーラスをかけ、0フレットより上の部分(つまりナットとギターペグの間!)を弾いています。
PIXIES「Magdalena」を聴く4. Ab sus2 – 爽やかで瑞々しい響き

これは知っている人も多いかもしれませんね!
淡くて瑞々しい、まるで朝露のようにキラキラした音です。90年代以降のロックでは定番中の定番コードです。
- オルタナティブロックやインディーロック、インディーポップで大活躍
- 楽曲に「透明感」や「煌めき」を加えたい時
実は80年代のイギリスのバンド「Prince」がよく使っていたので、その辺りの80’s UK new waveバンドが起源かもしれませんね。使ってみると、あの時代のニューウェーブサウンドの特徴的な響きの一つを感じられるかもしれません。淡い感じや瑞々しさ、煌びやかさを少し演出したいときにおすすめです。
Foo Fightersの「Everlong」では、ドロップDチューニングでこのコードをほぼ全編で使用しています。あの美しくも力強いサウンドの秘密がここにあります!
Foo Fighters「Everlong」を聴く5. Abmaj7(no3rd) – パワーコードの新境地

パワーコードの力強さと7thコードの美しさを両方取りしたい欲張りなコードです!
普通のパワーコードよりもちょっとオシャレで、でもアグレッシブさも残している。まさに「いいとこ取り」のコードです。
- 普通のパワーコードじゃ物足りない時
- ロックらしさを保ちながら、少し洗練された響きが欲しい時
Title Fightの「Stab」では、イントロのA5をこのコードに変化させています。ポップパンク・ハードコア出身のバンドでありながら独特の音楽性を持つ理由の一つが、このようなコード使いにあるんです。
Title Fight「Stab」を聴く6. Ab5min7(no3rd) – ちょっぴり大人な響き

上で紹介したコードのmaj7thをmin7thに変えたバージョンです。
パワーコードの力強さを残しながら、少し大人っぽくて落ち着いた響きになります。さらに、ジャズっぽさもちょっぴり感じられる不思議なコードです。
- ロックサウンドに深みを加えたい時
- ちょっと洗練された雰囲気を演出したい時
同じくTitle Fightの「Loud and clear」で、A#5の部分を全編通してこのコードに変化させています。一つのバンドでこんなに多彩なコード使いをしているなんて、本当に勉強になりますね!
Title Fight「Stab」を聴くまとめ:音楽は実験だ!
いかがでしたか?
たった一つのコードを少し変えるだけで、こんなにも違った表情を作ることができるなんて、音楽って本当に面白いですよね!
- 変則パワーコードは、普通のパワーコードに「ちょい足し」するだけで作れる
- それぞれに個性的な響きがあって、場面に応じて使い分けできる
- 有名なバンドも実際にこれらのテクニックを使っている
最後に一言 ロックやポップスを作っている皆さん、もし「もう少し曲に変化が欲しいな」と思ったら、ぜひこれらのコードを試してみてください。きっと新しい発見があるはずです!
音楽に正解はありません。自分の耳を信じて、楽しみながら実験してみてくださいね。
読んでくださって、ありがとうございました!
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